2010年2月26日金曜日

ゴールデン・ベイで仕事決定

さて、、、しばらくブログを留守にしておりました。

現在ぼくと相方こたろうは、美しいビーチにほど近い、街道沿いのちいさなちいさな町、タカカのKiwiana Hostelというバックパッカーズにいます。ここで数日前から、部屋の清掃やレセプションなどの仕事をする代わりに、無料で宿泊をさせてもらうエクスチェンジの仕事をはじめました。まだ正確な最終日は決めておりませんが、少なくとも一ヶ月間はここに滞在するつもりです。


本当はフルーツピッキングなどの仕事で、ガッツリ稼ぐ、というのが目的だったのは前回までに書いたことですが、「流れには流されろ」的スタンスの我々は、(またもや!)当初の目的からは外れて、お金にはならない道を選んでしまったのです。
それでも、ちゃんと仕事は探したんですよ。ネルソンをでてモツエカという町で、ギンギンに南国(南半球だから北国か……)の日に照らされながら、宿で借りた自転車をこいで朝から夕方まで一日中。近隣の果樹園を訪ね歩いて、リンゴ、キウイ、ホップ、イチゴ、、、果樹園と見るやオフィスにいって「仕事はありませんか?」と尋ねてまわる。作業している人にオフィスの場所を訊いたら、あまりに広大な敷地のむこうに3km先だと言われたり、出会った地元のひとが親切にも、自分も過去にお世話になったというオススメの果樹園を教えてくれたり。
さんざん走りまわったけれど、今年は全体的に収穫の時期が遅れている(らしい)ということもあり、仕事はまったく見つからなかったのです。それに話を聞いていると、すでに働いているひとたちは、皆何カ月も前から「予約」を入れてきたのだとか……
噂には聞いていたけど、実際は行けばなんとかなるでしょ、なんて甘い期待ももっていたぼくら。

さて、それではどうしよう?

次の月曜日まで待てば各果樹園でいっせいに収穫作業が始まるらしいから、それまで待ってから改めて探してみようか。

でも、それまでの数日間をただボーっと過ごしているのもなんだかなぁ。

それじゃ、ちょっと天気はイマイチそうだけど、このヒマな時間をつかって、またまたグレート・ウォークのひとつであるエイベル・タズマン国立公園のコースト・トラックでも歩いてみるか!タカカに下山して、またバスでモツエカに戻ってくれば、ちょうど収穫もはじまった頃でしょう。
と、いうことに決まったのです。

コースト・トラックのことはまた次回にゆっくり書くとして、タカカに下山してきたぼくらは、ミルフォードのときと同じく下山翌日にシーカヤック・ツアーに参加したのですが、、、

これが素晴らしかった!!!!

コースト・トラックで半分以上を曇天か雨に降られたぼくらにとって、「さんさんと陽光が降りそそぐ中を穏やかな透きとおる青碧色の海に遊ぶ」という、まさにエイベル・タズマン国立公園的イメージを初めて満たしてくれたゴールデンベイ・カヤックのシーカヤック・ツアー。
海の美しさはもちろん、日本人ガイドのシホさんによる分かりやすい日本語ガイド。海中を泳ぐエイや、ガイドさんも滅多に見ることはないというオルカ(シャチ)の姿も見られて、さらに他にだれもいないプライベート・ビーチでの贅沢なティータイム。これ以上言うことはない半日ツアーだったのに、最後にはオフィスで美味しいランチまでご馳走になってしまい、この時点でタカカという街の好感度は最高点。
午後に街に戻ってきて、このKiwiana Hostelで暖かいシャワーを浴びていたら、ちょうど一ヶ月以上のエクスチェンジを1人か2人探していたココで、無給ではあるけれど「良いではないか」という気分になってしまったわけです。



そんな経緯で、日々午前中は宿の館内や庭を掃除。仕事が少ない日はオーナー宅の掃除やワンちゃんのお散歩をお願いされたりもしますが、まぁそんなのも含めて労働をし、午後は街(といっても街道沿いの両脇に数百メートルほどだけですが)をブラブラしたり、宿の自転車で遠出をしてみたり。
周辺には透明度国内ナンバーワンの泉があったり、巨大な洞窟があったりと、海以外にも見どころがたくさんあるようなので、そのへんもそのうち載せていけたらと思います。

でもとりあえずは、エイベル・タズマン国立公園「コースト・トラック」がまた次回ということで!

2010年2月14日日曜日

ネルソンの夜に

四年前のちょうど今くらい、ぼくは自転車でニュージーランドを走っていた。大学の部活仲間3人で、まだ卒業判定も出ていないのに出発した卒業旅行だった。
自転車にテント、寝袋、食料、燃料、日記代りのスケッチブック、、、すべてを積み込み、牧場にはさまれて延々に延びる直線道路を、曲がりくねった海沿いの道を、厳しい峠の上り坂を、そして最高に爽快な下り坂を、仲間と苦楽を共にしながら二ヶ月間、街から街へとペダルを漕ぎつづけたものだった。

クライストチャートからブレナムを経て、ネルソンに到着。しかし宛てにしていた仕事情報に乏しく、明日はヒッチハイクで、より北の、周囲に農園の多いモツエカに移動するつもりでいる。そこでも仕事が見つからなそうなら、思いきって北島に渡るとか、(自身酒が飲めないので敬遠しているのだが)ワイナリーの多いブレナムに戻ることも考えなければならないだろう。
しかしモツエカは、海の美しさで有名なエイベル・タズマン国立公園の入り口でもある。そこで仕事を見つけられればひと月くらいゆっくり居られるし、付近の自然にもたっぷりと浸ることができる……

クライストチャーチからブレナムまで、Tranz Coastalの車窓から眺めた風景は、四年前にぼくらが自転車で走ったときに見たのと同じものだ。とくにホエール・ウォッチングで有名な観光地であるカイコウラの前後の風景は、陸が海に墜ちる斜面のわずかに削られた平地に線路と国道とが走っているために、北上と南下の違いはあれど、斜面のすそをカーブで廻り込むたびにあのときの情景が甦ってくるようで感慨深い。
「3人で朝からアイス2リットルを一気食いしたら、腹が冷えた所為かみんな昼くらいにはバテて動けなくなっちゃって、普段の半分くらいの距離しか進めなかったのは、たしかカイコウラの朝だったっけ」なんてことも思いだす。

ぼくは、ナニモカンガエズニ、身体を動かすのが好きだった。山でも自転車でも、リズムに乗ったあとはただ頭脳のおもむくままに思想・想像の蔓を伸ばしてゆく。たいていは非常にどうでもよい、これっぽちも人類の進歩にはつながらない類のものである。大抵そんなときの風景は頭にはいっていない。あとから思いだそうとしても、記憶がすっぽり抜け落ちたようにカラッポだ。
でも、自分が体感したことなら覚えている。あそこはつらかったとか、これには悩んだとか、こんなことで笑っていたとか。
ぼくはナニモカンガエナイ瞬間が好きで旅をつづけているが、思い出に残るのはそれ以外の瞬間である。そして、そこには大抵だれか他のひとがいる。

今回なら、相方だ。

ぼくらがニュージーランドに入国して、明日でちょうど9ケ月。もう一年の「4分の3」!
あっという間だった気がするのは、、、ナニモカンガエズニ、ボーっとしてたから?いやいや。自転車こそ漕いでないけど、ずいぶんといろんな時間を相方と送ってきた。ケンカもしたし、ヒーヒー言いながら山も越えたし、冬はその日その日の雪質に一喜一憂していたもの。ボーっとしてても、いろいろあっても、どちらにしても時間はあっという間に通り過ぎていくなんて、ちょっとズルい。
残された2カ月ちょいも、相方と一喜一憂しながら思い出にのこる時間をつくっていきたいなぁ……

これまでの相方に、ありがとう。そしてこれからもヨロシク頼むよ♪

、、、なんて文章のまとまりもないホントにしょーもないこと、人類の進歩にはいっさいつながりそうもない(間違いなくつながらない!)けれど、たまにはこんなのも文章に残しておこうかな、なんてネルソンで迎えたバレンタインの夜でした。


あ、ダニーデン編を忘れてた(^^;)

スコティッシュ建築の教会やなんかもキレイでしたが、なによりもオタゴ半島でのワイルドライフ・ツアーが良かったですよ。
念願だったロイヤル・アルバトロス(アホウドリ)をはじめ、イエローアイド・ペンギン、シーライオン(トド?)、おなじみのファーシール(オットセイ)を間近で観ることができて大満足です。とくに翼をひろげたら3mを超えるアルバトロスの優雅さは素晴らしいです。
これまでにまわった南島の都市のなかで、いまのところダニーデンがイチバンですね。

まぁしかし、ときにはイチバン良かった街よりも、道中考えていたしょーもないことのほうが大切だったりもするわけですよ。
またダニーデンの写真もPicasaにアップするつもりなので、詳しくはフォト・アルバムか相方のブログを御参照ください~♪

2010年2月10日水曜日

スチュワート島、ニュージーランド最南端へ

さてさて、インバーカーギルからブラフという小さな港町を経てフェリーでスチュワート島に渡ったぼくらは、「自然のなかに生きる野生のkiwiをこの目で見る!+最南端の国立公園でトレッキングを楽しむ!」という二大目的を無事に達成し、ふたたびフェリーでスチュワート島→ブラフ→インバーカーギルと戻ってきて、さらに今度はNZ南島の東海岸を北上。国内で5番目に大きな都市であるダニーデンまでやってきました。
町の大きさもさることながら、ここはゴールド・ラッシュの時代に建てられた壮麗なスコティッシュ建造物が多く残る「スコットランド以外でもっともスコットランドらしい町」。ほんの数日前まで、新潟県の佐渡島の二倍ほどという総面積の80パーセント以上が国立公園として未開発に残されているスチュワート島で、泥にまみれて歩きながらテント生活をしていたのがウソのようです。


それにしてもスチュワート島は良い場所でした。なぜフィヨルドランドやマウントクックを世界遺産にしておきながら、そこにスチュワート島を入れなかったのか、理解に苦しみます。
スチュワート島は、陸地にせよ(湾内などの)海洋にせよ、その原生の環境が現在でも厳重に保護されている数少ない場所のひとつです。そこでは、その名がニュージーランド人の愛称にもなっているKiwi(キーウィー)や、オウムのKaka(カカ)、鮮やかな緑色のインコParakeet(パラキート)、尾っぽが扇のようなFantail(ファンテイル)、美しい歌声のBellbird(ベルバード)などなど、他では滅多にみることのできなくなった鳥たちが、ほとんど外敵のいない原生林のなかで「本来の」生き方を続けています。

島に渡ったぼくたちは、なによりもまず「生kiwi」が見たいとkiwi spotting(kiwi観察)ツアーに参加してきました。
ツアーは夜行性の彼らにあわせて夕方に出発。小型ボートで彼らのなわばりのある半島まで移動し、船上でkiwiについてのレクチャーを受けたら、空に夜の帳が下りるころにゴムボートで上陸。ガイドさんを先頭に、みな懐中電灯を片手に森のなかを歩くこと10分。半島の対岸の砂浜に、いましたよ~!!
暗闇のなか巣のある森から出てきて、その長いくちばしで、砂浜で飛びはねている虫を一心不乱に漁っています。尾っぽも翼もないあんなにズングリしたいでたちで、なんでバランスを崩さずにちょこまか動けるんだろう??元来、外敵となる四つ足の哺乳動物がいなかったニュージーランドで、空を飛ぶ能力を必要と感じなかったとはいえ、まじまじと見れば見るほど不思議になってきます。

けっきょくこの晩のツアーで見られたのは3匹。(あえて3羽ではないw)
そして、次の日からはじめたトレッキング中にも、森のなかで見られる幸運に恵まれて1匹。

じつはスチュワート島でのトレッキングは、島に来るまではグレート・ウォークのひとつであるラキウラ・トラック(国立公園名にもなっているラキウラというのは、「ひかり輝く空」という意味のスチュワート島のマオリ語名)にしようと考えていたのですが、kiwi spottingのツアーで「野生のkiwiを見たいなら西海岸がイチバン」という話を聞いて急遽ルートを変更。
ラキウラ・トラックは、よく足元の整備された二泊三日のコースなのですが、これでは島の東側を小さく一周するだけなのです。西海岸まで行こうと思ったら、全行程10泊11日、「太ももまで泥に埋まる」というノースウェスト・サーキットの一部を歩くことは必須。しかし数日後から天気が崩れそうだという予報を前に、敢えて太ももまでの泥につかるほどの根性のないぼくらは、水上タクシーで半分島を横断し、そこから西海岸(メイソン・ベイ小屋)で一泊、同じ道を引き返して前日に水上タクシーで入ったフレッシュウォーター小屋で一泊、さらに東海岸の町まで徒歩で戻るべく、山を越えてラキウラ・トラックと合流しソーダスト小屋で一泊し、下山、という「スチュワート島3/4往復」計画に落ち着いたのです。

ぼくらが野生のkiwiを見たのは、入山初日の夕暮れ時、メイソン・ベイ小屋到着直前の午後9時ごろ。見つけたのはぼくらではなく、すこし前のほうを歩いていた女性が見つけたのを、ぼくらにも教えてくれたのです。登山道すぐ脇の森のなか、よほど静かに歩いていないと通り過ごしてしまいそうなくらいの音ですが、kiwiが虫を探すガサゴソいう音がしています。
今回は、前夜のツアー時とちがってまだ陽の明るさが残っていたため、けっこうクリアに撮れましたよ~!それでも地面をほじくってばかりなので、あとで見てみたら、ほとんどお尻の写真でしたが…… それにしても太くて丈夫そうな足ですね。
小屋に着いたら、壁には「驚かさないためにカメラのフラッシュは焚くな」とか「kiwiから5mは離れておくこと」といったkiwi spottingの注意書きの看板が。訪問者ノートを覗いてみたら、この小屋に来た登山者の3分の1くらいの人がkiwiに出会えているみたいですね。個人ウォークでの確率と考えれば、かなりのもんです。

なんて調子で初日、二日目はほとんどフラットな道を楽しんで、山越えの三日目は太ももまではないものの、ちょっとでも気を抜くと靴が剥ぎ取られてしまいそうなmuddyな道に手こずり、最終日はこれまでの道とは一変!グレート・ウォークの充実整備っぷりに(かなりの区間で木道が設置されている)、まるで高速道路でも走っているような快適な気分で町まで下りてきたのでした。
道中はkiwi以外にも、FantailやRobin、ほんの数回だけでしたがkakaやParakeetも見ることができ、まさに「原生種の鳥たちの楽園」に相応しいトレッキングでした。

余談ですが、野鳥の撮影ってのはやっぱり難しいですね。。。
専門的な話になってしまいますが、広角と105mm単焦点しか持っていないぼくには人間の視界以上に寄せることができず、こういうときは相方の300mmズームがうらやましい限りです。しかしズームをしすぎても、暗くてシャッタースピードが遅くなり手ぶれするか、感度を上げまくって粗い画像になってしまうし。
ピントもオートではサーチしているあいだに逃げられてしまうから、マニュアルでピンポイントに合わせないといけないし。

まだまだ精進して、良い写真を撮っていきたいものです。
ちなみにスチュワート島での写真も、近日中にはPicasaにアップするつもりですので、よろしければ数日後にチェックしてみてくださいネm(__)m

というわけで、なんだかずいぶん端折ってしまった気がしますが、次回はダニーデン編で。

2010年2月1日月曜日

Routeburn TrackからMilford Sound、そしてTe Anauへ

無事にルートバーン・トラックを歩ききり、その勢いでミルフォードサウンドでのシーカヤックツアーにも参加し、ようやく昨日、ミルフォード・トラックの玄関口としてよく知られているテアナウ(Te Anau)という町に下りてきました。

ミルフォード・トラックと並んで人気があるために「グレート・ウォーク」のひとつに数えられているルートバーン・トラックは、クィーンズタウンからワカティプ湖畔沿いに50kmほどのグレノーキーという小さな集落からスタート。コースの名前にもなっているRoute Burnという小川(「burn」は小川を意味するアイルランド系の英語らしいです)の流れる谷をつめてハリス・サドルという峠を越えて、ニュージーランドのサザンアルプスを東から西に抜けるというコースです。一般的には二泊三日コース。
グレノーキーからクィーンズタウンやテアナウを経て、反対側のコース起点であるThe Divideにゆくには、車の場合、ぐるりを山脈を迂回して250km以上のドライブが必要なのですが、山を越えれば30kmちょい。通常ルートバーンを歩くひとは、クィーンズタウンに不必要な荷物をおいて一周するケースが多いのですが、うちらはQTに戻る余計な手間(というか時間とお金)がもったいないので、パソコンも本も、醤油のペットボトルも、なにもかもぜーーんぶ背負っての山越え。
スタート時の荷物はかるく30kgは超えていたであろう、まるで「ひさびさの歩荷ですか?」と言わんばかりの、肩に背中にのしかかり……(--;)

至極難儀な道のりでしたが、以下簡単に報告です。

<QT→グレノーキー>
ヒッチハイク。30分ほどで新婚旅行中のkiwiカップルがつかまり、一本で。快晴無風で、道路から見下ろすワカティプ湖面には周辺の山々が写り込み、呆然とするほど穏やかな風景。
グレノーキーのホリデーパーク(キャンプ場)は、ひとり$10と安いのに非常に居心地がよい。シャワーも無料。ローカルのゴルフ場はめちゃめちゃシンプルなコースだけど、二人で$10+クラブレンタル代$10。相方ゴルフ初体験。

<グレノーキー→ルートバーン・フラット小屋(二泊)>
グレノーキーから入山口のシェルターまでは普通に予約していたバスで。この日の行程はほぼ平坦の2~3時間なのに、すでに重荷で死にそう。つぎの区間のハリス・サドル(1277m)峠越えに危機感を抱く。
フラット小屋キャンプ場でのあいだ一日は、全装備では余裕がないであろうハリス・サドルからコニカル・ヒル(1515m)へのサイドトリップと、なによりも休憩場所などルートの偵察もかねて、水とオヤツとカメラだけ持って峠まで往復。空身なのにけっこう疲れる。

<フラット小屋→ルートバーン・フォールズ小屋→ハリス・サドル→マッケンジー小屋>
いよいよ峠越え。朝飯をガツンと食って、膝にもキネシオテープを貼り、万全の体制で早朝出発!前日のルート偵察のおかげで、あっけないほど余裕に峠まで。初めてのルートと既知のルートでは、こうもしんどさが違うものなのか。
峠の周辺はラージマウンテン・デイジーやマーガレット、フォックスグラブ、リンドウなどの花々が咲き乱れ。峠を越すとコースは森林限界のわずか上部をトラバースし、4時間ほどで透きとおる青緑色のマッケンジー湖の湖畔に建つマッケンジー小屋に。小屋周辺のコケとシダの緑の美しさは言葉にできないし、また写真でも表現しきれない!
湖対岸の、氷河によって削られたU字谷と、その奥にそびえるエミリーピークがじつに絵になる。湖水は冷たいが、泳いで陽にあたると気持ちよい。ここにしても前のフラット小屋にしても、いずれもキャンプ場は小屋から離れた場所に設けられており、互いに邪魔者が視界に入らないような位置取りがしてあるのがDOCの心憎い配慮だ。

<マッケンジー小屋→ホーデン小屋(キー・サミット往復)→ディバイド→ミルフォード・サウンド>
下り基調かと思いきや、意外に登りが多くてキツイ。アーランドフォールの滝はとにかく豪快だ。キー・サミットは、ホーデン小屋からすこし先の分岐に荷物をおいて空身で往復。ひさびさの空身登山に、エスカレーターに乗っているかのようなラクチンさだった。頂上部は広々としており、散策路がついている。頂上で靴底が破損し、手ぬぐいとテーピングで応急処置。分岐からディバイドまでは1時間もかからない。
ディバイドからはとりあえずテ・アナウの町に出ようとヒッチ。しかし逆方向のミルフォード・サウンドへ行くドイツ人カップルが停まってくれたため、急遽行き先をミルフォードに変更。ホーマートンネルから海までのU字谷と大岩壁と滝の風景には、ただただ圧倒されるばかり。あまりに感心しすぎて、途中でお気に入りだった登山帽を失くす。あぁぁ、痛恨の極み……↓↓
ミルフォード唯一のアコモデーションのMilford Sound Lodgeのドミトリーが空いていたためそこに転がり込み、せっかくだからと翌日のシーカヤック・ツアーも申し込み。

<ミルフォード・サウンド(シーカヤック)→テ・アナウ>
6時起き、7時半発でRosco's Sea Kayakという会社の半日ツアーに参加。カヤックはマウントクックのミューラー氷河湖でしたばかりだったが、静かな湖面とちがい、谷を吹きおろす風や潮流があるので、半日ツアーでも最後のほうは疲れてフラフラだった。オットセイは目の前で見られたが、イルカは遠目だったのが残念。もしかしたら、じつはカヤックよりも普通にクルーズに参加したほうが「確実に」野生動物を見られるのか?
ツアー後はカヤック会社のテ・アナウ行きのバンに乗せてもらい移動。ここのLake Viewホリデーパークは、キャンプサイトも広くて美しくガーデニングされているし、キッチン等も清潔なのでオススメですヨ。

、、、というわけで、これでフィヨルドランドは満喫。本当はこのキレイなキャンプ場でもうすこしゆっくりしていたいのですが、さっそく明日には南島南端の街、インバーカーギルに移動します。
そこからさらにフェリーに乗り、鳥たちの楽園、スチュワート島へ!

まだまだ旅はつづきます。

ちなみに写真を、「Mount Cook Alpine Village」と「Routeburn Track-Milford Sound」をPicasaにアップしたので、今回の写真もそちらでどうぞー(^o^)/