2010年1月24日日曜日

さようならMt.Cook

怒涛の最後の数日間でした。

超満喫!!!!!!

最終日の昨日は、Ryoさんの引越しを手伝って、午後から相方とミューラーハット、そしてMt.Olivieに登り、下ってきたらセアリーロッジでサヨナラパーティー。
最後はトレッキングチームの星ガイド、Shinoさんのスターゲイジングにも参加させていただき、朝から晩までマウントクックでの生活を堪能させていただきました。

とりあえずこれからは、なつかしのクィーンズタウンに移動。そしてグレートウォークのひとつでもある「ルートバーン・トラック」を歩いて、西海岸のフィヨルドランド国立公園に抜けて、その後さらに南下し、最南端のインバーカーギルという町を経て、スチュワート島に行く予定です。

これからしばらくは旅行に専念し、南島のあちこちを歩いてみたいと思います!

ではでは、そういうわけで。また!

2010年1月20日水曜日

仕事終了!

長いようで短かった3ヶ月が経ち、ここマウントクックでのお仕事が終わりました。
最後のお仕事は新婚さんの一日ハイキング。ご夫婦ともによく歩かれる方で、お天気も午前中は曇っていたものの、予報に反して次第に回復していって午後は素晴らしい好天。はじめて見るという氷河や、その氷河の先端から崩れ落ちたクリスタルガラスのような氷の結晶に大変喜んでいただけて、ガイドする側としてもとても充実したツアーで締めくくることができました。

10月同日にトレーニングを開始した女の子は、すでにここでの仕事を終え、かの有名なミルフォードトラックのガイド付きウォークの小屋に次なる仕事を見つけ、旅立って行きました。

ぼくと相方はというと、じつはハーミテージホテルから、アルバイトをしていた例の記念撮影専門の写真屋さん(こちら参照)に会社を移籍してもう少しマウントクックに残るかという案もあったのですが、けっきょく次なる旅を優先することに。まだここを出る正式な日程は決まっていませんが、おそらく今週末か来週のあたまくらいには。
しかしとにかく、それまではここでの最後の時間を思いっきり満喫しておこうと、仕事が終わってもトレッキングやボルダリング、テニス、ホテルが主催しているアクティビティに大忙しです。

晴天に恵まれた昨日は、ぼくは二回目の、相方は初めてのグレーシャー・エクスプローラーに参加。ニュージーランド最大の氷河であるタスマン氷河の氷河湖をボートクルーズしながら、青白い巨大な氷山や、透きとおった氷片を楽しめる、現在ハーミテージがイチ押しする人気ツアーなのです。しかも従業員はタダというありがたさ。
ジリジリ焼くような日差しに氷上を吹き抜ける風が気持ちよく、爽やかな青い空にお城のようなサイズの氷山が圧倒的で、かつては(アルバイトとして)じぶんで作ったこともある記念写真もいただき、愉しい一日でした。



もう何日かは、次なる旅への充電期間。

さてその行き先は、、、また次回♪

2010年1月12日火曜日

珍客珍客

無事に相方と合流しました。テカポの湖畔レストランは、相変わらず「納豆サーモン丼」が旨いです。そして「揚げ出し豆腐」が最高!
相方を連れて戻ってきたマウントクックは、土曜日から引きつづき氷雨のパラつく寒々しい日々ですが(夏なのに、これじゃ日本の冬と変わらないし!)、相方の登場を待っていたかのように珍しい生き物たちが姿を現しました。

まずは、こちらでゲッコ(gekko)と呼ばれるトカゲの仲間。先輩ガイドのRyoさんのお宅で捕獲されたもので、ぼくらワーホリ組があまり見たことがないという話をきいて、わざわざタッパーに捕らえて持ってきてくださいました。
ぼくも晴れた日に、石の上でひなたぼっこしているのはよく見かけましたが、近くでマジマジと視たのはこれが初めて。体をくねらせる走りが面白く、意外とジャンプ力がスゴイです。そして目が金色のワニ目でカッコイイ!脱皮をしつつあるのか、足のあたりなど、透明な皮がいまにも剥けそうです。

、、、脱皮するのって、爬虫類ですよね?
(いまだに爬虫類と両生類、トカゲとイモリとヤモリの違いが分からないうっしーです(^^;))

セアリーロッジの面々でHide君と名づけ、2リットルアイスクリームのタッパーに空気穴をたくさん開けて移しておいたのですが、朝になったら千切れた尻尾だけを残して忽然と姿を消していました……

すき間から逃げた??
セアリーロッジのカーペットの柄と体の模様がよく似ているので、きっともう見つからんでしょう。右は前日撮った写真です。まぁ撮ろうとしたら逃げられてブレただけですが、「忍法隠れ身の術」みたいでしょ?

そして昨日は、相方をつれていつものガバナーズ・ブッシュを歩いていたとき、フと顔を上げると、なんとそこにファルコンが留まっていて、しかもこちらを視ているではないですか!
先日の日記でも書いたように、ニュージーランドファルコンは稀少であるために、生体数の調査のためDOC(自然環境保護省)が目撃例の報告を呼びかけているニュージーランド原生のハヤブサです。ここに住んでいてもそうそうお目にかかることはないのに、まさかウォーキングトラックの数メートル先の木の枝にとまっているなんて。

こちらをじっと正面に見据えて、体はカラス大とそれほど大きくないのに、まるでぼくら人間すらを獲物として狙っているかのような存在感です。
そして気がつけば、近くの木にももう一羽。つがいか親子なのでしょうか。
ファルコンに出会えた興奮と、容易にその場を去り得ない緊張感で、けっきょく二羽ともどこかへ飛び去ってしまうまで20分くらいでしょうか、その場を離れることができませんでした。



なぜこんな森の中に?生きた動物しか襲わないファルコンなら、森にいるよりもすぐ下の平原にいたほうが獲物を見つけやすいだろうし、高いところから見張っているなら、森を歩いているぼくらのほうではなく向こうを向いているはずだし……

ここに来てからの二ヵ月半でだいぶいろいろな種類の生き物を見てきましたが、やはり自然は奥深いですね。
この自然が、残り一週間でいったいどれだけの不思議をぼくと相方に見せてくれるのか、楽しみです。

2010年1月9日土曜日

アルバイト

相方のブログも読んでいただいている方はすでにご存知でしょうが、ついに相方こたろう君がアーサーズパスでのモーテルクリーナー及びストアでのキッチンハンドの仕事を終えました。
10月にクィーンズタウンで別れてから三ヶ月、クリーナーのエクスチェンジだけではなく、モーテルのレセプションをしたり完全英語環境のストアでバイトをしたりと、いろいろ苦楽はあったと思いますが、よく頑張ってくれました。おかげで当初の予定よりもだいぶ貯金が溜まって、これでまた、より旅行が楽しめるというものです。ありがとう。

かくいうぼくも、最近はトレッキングの仕事だけでは稼ぎがイマイチなので、年末年始の客室クリーナーや、友人がやっている仕事を手伝ってアルバイトをしたりなんかして。トレッキングや氷河ボートツアー(グレーシァー・エクスプローラー)に来たお客さんの記念写真を撮って、それをポストカードなどにして売る仕事をさせていただいています。
今週の火曜日から手伝いはじめたのですが、その会社の人手が足りていない余りに、唯一の社員である友人から簡単な説明を受けただけで、いきなり初日から写真のプリントアウトからセールス(それも英語で!)、売上金の管理までひとりで任されてしまうという具合でした(^^;)

当然ちょっとした問題、例えば紙袋がなくなったのに資材の場所が分からないとか、印刷の設定がいつの間にか変わってしまっていて元に戻せないとかでもワタワタしてしまい、内心はずいぶんと焦りましたが、そこは元マックのSWマネージャー。ツアー客がホテルに帰ってきたら、それまでの慌てぶりなど素知らぬ振りして、最高のマックスマイルでお客様の対応をさせていただきましたv
……大学卒業後、いわゆる社会人経験を一切しないできてしまったうっしーですが、マックでの経験がそれをどれだけカバーしてくれていることか。いまさらながらに、ありがたい経験を積ませてもらったものです。
カウンターの裏で売上金を数えたりなんかしてると、ヒガコの店舗が懐かしく思い出されますw

とりあえず相方は明日マウントクック入り。そしてブラブラと周辺を歩いたり、ボルダリングをしてみたり、ぼくの休みと晴天が合えばミューラー小屋まで泊まりにいったりしながら、18日にぼくの契約期間が終了するのを待ち、その後ふたたび二人で「どこか」へと出発する予定です。
はたしてそれが「どこ」になるのかは、まだ未定。できれば南島北端のエイベル・タズマン国立公園かルートバーン・トラックなんかに行ってみたいのですが、、、どうなることやら。

とりあえず現在のうちは、すこしでもつぎのステップを大きくとれるように、最後の最後までお仕事を頑張っていこうと思います。
マウントクックでのガイド生活、残り10日!!p(>_<)

2010年1月4日月曜日

完全無敵の雨具

突然ですが、「雨具」のお話。

山登りをするときに最低限必要な装備のなかに、雨具があります。天候の変わりやすい山岳地帯では、たとえそのときは天気が良くても、万が一に備えてザックの中に雨具を忍ばせておくのが鉄則です。雨が降っていなくとも、山頂で予想以上に冷たい風に吹かれてしまい雨具のお世話になることも珍しくはありません。
現在は、山用の雨具としてはGORE-TEXという防水透湿素材でつくられているものが一般的。この素材だと、液体の水(つまり雨滴)は通さないけど気体の水蒸気は透すので、昔のビニール雨具とちがって雨にも濡れないし内部が蒸れることもないんですね。

ただしそれは、理論上のお話。
実際は、やはり使い込むほどに防水性能が落ちてしまうのが現実。メーカーもいろいろメンテナンス方法や、防水性能を復活させるスプレーや洗剤を出してはいるのですが、完全防水の夢はいまだ叶いません。

ところが! (と、ここからが本題)

ニュージーランドには、全世界の登山者が夢みる「完全無敵の雨具」があるんだそうです。ニュージーランド人の知り合いが教えてくれました。

それは、、、


「人の皮膚に勝る防水素材はなし!!!!」


……?

………… (--;)


つまり、よく外人さんが雨のなかを傘もささず、雨具もなしで、素知らぬ顔で歩いているのは、そういうことなんだそうです。
どうせ雨具を着たって雨具も服も染みて濡れるんだから、はじめっから半袖短パンのみで被害を最小限にしてしまえ、という発想ですね。こっちでは山を歩いているひとでも、下は雨具を履かずに短パンに泥よけのスパッツだけして、膝周辺は皮膚を出しているひとをけっこう見かけます。

「そんなバカなっ!」
というのが、日本人の(とくに日本の登山者にとっては)正常な反応でしょう。ぼくも、です。
しかし、先入観を取っ払って冷静に考えてみれば、山登りでも、状況によってはそれもアリかな?と思える場合もあります。たとえば、歩くのが少しの時間で、乾いた雨具を温存したくて、歩き終わったらすぐに温かいシャワーを浴びれるような……
まさに昨日のぼくのように、です。

昨日は夜半から一日中土砂降りの雨。村内でも普段はただの歩道が川になってしまって大変なくらい。しかし、じつはこんな天候の日にこそ美しい場所がマウントクックにはあるんですね。それが村のすぐ裏手にある「ガバナーズ・ブッシュ」という、原生林の散策路なのです。
「ガバナーズ・ブッシュ」は、マウントクック国立公園内としては唯一、ニュージーランドの原生林のなかを歩くことができるトレッキングルート。周回1時間ほどのeasy walkなのですが、大雨の日は路脇のコケのやシダの断面から、雨水が玉すだれを連ねたように流れ落ちて、さながら小さな白糸の滝のよう。

以前からその写真を撮りたいと狙っていたところに、この休日の豪雨。
翌日もあまり天気が良くなさそうな中ガイドの仕事が入っていたので、雨具や登山靴は濡らさないNZスタイルで行くことにして、上半身こそTシャツに雨具ですが、下は水着にサンダル。カメラはレリーズとシャッタースピードを遅くするNDフィルターをつけた状態でラフティング用の完全防水バッグにいれ、三脚は手持ち。水溜りでも水しぶきでも、なんでもこいや!w

、、、雨の日の山歩きが、こんなに明るく開放的で愉しかったのは生まれて初めてです♪

滝のような雨のなか森に入ると、帽子を叩く雨数は減り、替わりに木々の葉っぱに「ぴちゃんぴちゃん」と跳ねる音が聞こえます。雨なのに、意外なほど小鳥がよく鳴いています。やはり登山道は、あるいは池に、あるいは滝になっていますが、今日はそんなのお構いなし!
頭上が開ける頂上部ちかくで、お目当てのコケの滝の撮影。手早く三脚を据えて、絞り優先モードでシャッタースピードを調整しながらレリーズを押していきます。いちおうカメラのうえにビニール袋はかぶせていますが、ボディもレンズもやはり少しずつは濡れていってしまうので、撮影は時間との勝負です。



、、、どうでしょう?少しは雰囲気が伝えられているでしょうか?

勝負は30分キッカリで終了。またジャブジャブ登山道を下りてきて、最後に初の水着山行の記念にじぶんをパシリ、ロッジに帰ったら速攻シャワーを浴びました。

雨の日には「完全無敵」の水着登山。くれぐれも慎重に、万全の安全を確保したうえでなら、是非皆さんにもオススメです(笑)
雨の日の森って、すっっっごいキレイですよ♪

2010年1月2日土曜日

新年あけましておめでとうございます


大晦日の朝はそれこそ東京の冬のように気温が冷え込んで(たぶん明け方は5℃くらい?)、震えながらスタッフダイニングに上がりながらも「ヤッタ~!これでお正月っぽい気分になれる!!」と喜んだのも束の間。太陽が高く昇るとともに気温も上昇し、けっきょく元旦の昨日も、いつもの半袖短パンがちょうどいいマウントクックです。

このブログを読んでいただいている皆様に、あけましておめでとうございます。

2010年ですね。
「丑」の一年は終わり「寅」の一年ですが、わたくしうっしーは今年もまた「悔いを残さない」一年にすべく、頑張っていきますよぉ!

ところで、さっそく元旦に、いつもいつも御心配をおかけしている母君からメールがきました。
曰く「夏に迎える新年は、いったいどういう感じ?」。

基本的には日本と同じですよ。やっぱり前夜にパーティーをして、やっぱりニューイヤーのカウントダウンをして、やっぱり騒いで、やっぱり翌朝元旦はみんな二日酔いやぐったりして起きてきます(笑) 日本と違う点といえば、その朝が寒くなくて半袖短パンで目覚められること、そして、ホテルはもちろんですが、商店や街もふつうに営業をおこなっていることでしょう。
ここハーミテージホテルでも、従業員も宿泊客もいっしょになってカウントダウン・パーティーをしておりました。このホテルはもともとスコットランド系統らしく、スカートはいた男性がバグパイプ吹いたり、羊の内臓をどうにかしたりするらしいですよ。

、、、噂では。

じつはぼく、セアリーロッジでおこなった年越しそばには参加したのですが、カウントダウンのパーティーは不参加だったのです。
年越しの夜は山に登るか、さもなくば紅白も観ずにさっさと寝て、ぐっすり眠って元旦の朝を最高にスッキリすがすがしく迎えたいというのが、元来のうっしー流のお正月。宿泊業に携わっていると、元旦の朝はおせち準備などで忙しいという理由もありました。

生バグパイプ演奏にはかなり惹かれて行こうかどうしようかかなり迷ったのですが、けっきょくは習慣に従うことに。
というか実際は、トレッキングの仕事でかなり連休が続いているので、ホテルのハウスキーピング(つまり客室のクリーナーのことです)のアルバイトをさせてもらっていて、朝が7時半起きという現実的な理由もありまして……
とにかく、九連休後、三日働いて、また四連休という現状において、ホリディ・ペイ(決められた祝日に働いたら時給が1.5倍になるというNZの法律)の元旦、2日にガッツリ働けるというのは嬉しいことこの上なし。日本のお客さんこそ少ない時期とはいえ、ホテル自体は連日満室だから、客室クリーナーなんて何人いても足りていないのです。

セアリーロッジで同居している他のガイド達は、飲みにいったり街に遊びにいったりDVD観てたりと皆ゴロゴロしてますが、こんなときこそしっかり遊ぶためにしっかり稼いで、「勤労尽遊」でいきますよー!

そんなかんじで、相変わらずなわたくしですが、どうぞ皆様今年も宜しくお願い申し上げますm(__)m


(写真は、上が『満月近き晦日の夜に』、下が『プカキの夜明け』)