2010年3月15日月曜日

タカカの食卓・2

ここタカカに来てイの一番に参加したツアーがご縁で(?)、最近ゴールデンベイ・カヤックを運営しているナイジェルさんカナさんカップルに、よくお世話になっています。カヤック会社のオフィスも兼ねているビーチフロントの広いお宅で食事を御馳走になったり、ローカル(=地元民)ならではのお話を教えてもらったり。そして、山ヤさんのぼくらにとってなによりも新鮮だったのが、地元の、それこそローカルも観光客もみんなが海水浴に集まるようなビーチで、美味しい貝やお魚が獲れるということでした。
タカカの町から自転車で30分ほど走ると、ゴールデンベイ・カヤックのオフィスがあるPohara Beach。さらに15分くらい走るとゴールデン・ベイ一帯でもイチオシのTata Beachなのですが、干潮ならあさりに似たピピ貝が、そして満潮なら20cmほどのニシンが獲れるのです。

ぼくらがまず教わったのは潮干狩り。じつは、うっしー&こたろうは内陸育ちのためかこれまで潮干狩りというものの経験がなかったのですが、カナさんに言われるがままバケツとミニ熊手を手に、引き潮で波うちがはるか遠くにいってしまった遠浅のビーチに出ていき、「このへん」とカナさんが立ちどまったあたりを掘ってみると、ホントだ!いるいる!!
頼るべきはローカルの知識か、本当の潮干狩りにはちゃんと「スポット」というものがあるらしく(日本の潮干狩りでは、種をまいて養殖しているところもあるのだとか)、ここポハラでも経験的にある程度かたまっている場所とそうでない場所があるそうで、いるところでは3~4個の群れ(家族?)がそこここで採れるのです。先日行ったときは干潮にすこし遅れてしまい、スポットはすでに水没していたのですが、膝くらいまで海につかって手や足で砂を探ってみると、潮に表面の砂が流されたのか海水を感じて表面近くに出てきているのか、案外これも簡単にザクザク採れたので、やっぱり潮干狩りで重要なのは「場所」のようですね。
大きさは、ちいさいのはまた海に返してしまいますが、だいたいあさりと同じくらいのものから、それより少しおおきいくらい。ふたりで食べるだけを採って、毎回砂抜きもそこそこにその日の晩には茹でてしまうのですが、茹でたあとに身を洗えばそこまで砂も気にならず(本当はひと晩くらい置いたほうがイイらしいです)、味もむしろあさりより濃くてむしろ美味しい気がします。

あさりの炊き込みご飯、あさりの味噌汁、あさりの佃煮、クラムチャウダーのスープとパスタ……
特にあさりの煮汁をつかった炊き込みご飯はもう、海の香りが満天で、最高でしたp(T-T)

そしてニシン。英語ではHerringというそうなのですが、ちいさい群れでかなり波打ち際まで泳いできているんですね。ぼくらも以前から砂浜で遊んでいたときに「この小魚はなんなんだろう?食べれるのかしら?」なんて言っていたのが、まさにそれでした。
漁の手法は、以下の通り。

1)上に浮きをつけた長いバレーボール用みたいな網(と両端に竿代りの棒)を用意する
2)ひとりが片端の棒をもっておき、もうひとりがもう片方の棒をもって海に入る
3)網が砂浜から半円になるように運び、そのまま両端を岸に揚げる
4)大量のピチピチ跳ねるニシンを手あたりしだいバケツに放り込む!(もし入っていれば……)



要するに、岸辺で泳いでいるヤツらを知らぬ間に一網打尽にすくいあげてしまえ!と、じつに単純明快。まあ一網打尽とはいえ網の目はそこまで細かくないので、ちいさいサイズのは逃げられるようになっているのですが、それでも群れがかかれば一度に数十匹。波打ち際を泳いでいるのを上から見ているとちいさいのしか見えないのに、網を引き揚げてみればけっこう大きいサイズのもかかってます。ニシンって初めてしっかり見たけど、目が黄色さがなんて特徴的。
獲れたニシンはその場で腹腸をとりだして、家にもどって三枚下ろし。最初はすごくぎこちなく時間もかかって、ようやく一匹、ようやく二匹だったのが、カナさんの手つきを真似しながら数をこなすうちにぼくらも上達(?) だんだんナイフを握る手も手練れてきて、調理台のまわりに拡がるお魚の香りとともに気分はお魚屋さんです♪





下ろした切り身は、そのまま醤油を垂らして刺身でも美味しいし、ムニエルにしてレモンを添えても良いし、むしろそのまま塩焼きでもイケています。先日はカナさんが開いて一夜干したのをいただいたのですが、これも骨までいっしょに美味しくいただいてしまいました。


日本と同じ島国でありながらじつは滅多に魚屋というものを見ないニュージーランドにおいて、スーパーの魚コーナー(たいていは肉よりも値段が高い)か養殖場から直買いする(とくに鮭はサーモン・ファームという養殖場がところどころにある)以外でも新鮮な魚をゲットできるというのは、すごく貴重なのです。

エクスチェンジ、つまりは居候の身にとって、パンや魚貝といった日々の糧がタダで得られるのが嬉しいのはもちろんですが、それ以上に、直接自分たちの手で自然の恵みを収穫し、味わうことができるこの土地の豊かさに感謝の念を覚えずにはいられません。たとえお金が惜しくてあっちこっち街に遊びにいけなくとも、現在のぼくらの生活は不思議と満ち足りています。

「食」の充実は「生活」の幸せ。そう思いません?

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