町の大きさもさることながら、ここはゴールド・ラッシュの時代に建てられた壮麗なスコティッシュ建造物が多く残る「スコットランド以外でもっともスコットランドらしい町」。ほんの数日前まで、新潟県の佐渡島の二倍ほどという総面積の80パーセント以上が国立公園として未開発に残されているスチュワート島で、泥にまみれて歩きながらテント生活をしていたのがウソのようです。

それにしてもスチュワート島は良い場所でした。なぜフィヨルドランドやマウントクックを世界遺産にしておきながら、そこにスチュワート島を入れなかったのか、理解に苦しみます。
スチュワート島は、陸地にせよ(湾内などの)海洋にせよ、その原生の環境が現在でも厳重に保護されている数少ない場所のひとつです。そこでは、その名がニュージーランド人の愛称にもなっているKiwi(キーウィー)や、オウムのKaka(カカ)、鮮やかな緑色のインコParakeet(パラキート)、尾っぽが扇のようなFantail(ファンテイル)、美しい歌声のBellbird(ベルバード)などなど、他では滅多にみることのできなくなった鳥たちが、ほとんど外敵のいない原生林のなかで「本来の」生き方を続けています。
島に渡ったぼくたちは、なによりもまず「生kiwi」が見たいとkiwi spotting(kiwi観察)ツアーに参加してきました。
ツアーは夜行性の彼らにあわせて夕方に出発。小型ボートで彼らのなわばりのある半島まで移動し、船上でkiwiについてのレクチャーを受けたら、空に夜の帳が下りるころにゴムボートで上陸。ガイドさんを先頭に、みな懐中電灯を片手に森のなかを歩くこと10分。半島の対岸の砂浜に、いましたよ~!!暗闇のなか巣のある森から出てきて、その長いくちばしで、砂浜で飛びはねている虫を一心不乱に漁っています。尾っぽも翼もないあんなにズングリしたいでたちで、なんでバランスを崩さずにちょこまか動けるんだろう??元来、外敵となる四つ足の哺乳動物がいなかったニュージーランドで、空を飛ぶ能力を必要と感じなかったとはいえ、まじまじと見れば見るほど不思議になってきます。
けっきょくこの晩のツアーで見られたのは3匹。(あえて3羽ではないw)
そして、次の日からはじめたトレッキング中にも、森のなかで見られる幸運に恵まれて1匹。
じつはスチュワート島でのトレッキングは、島に来るまではグレート・ウォークのひとつであるラキウラ・トラック(国立公園名にもなっているラキウラというのは、「ひかり輝く空」という意味のスチュワート島のマオリ語名)にしようと考えていたのですが、kiwi spottingのツアーで「野生のkiwiを見たいなら西海岸がイチバン」という話を聞いて急遽ルートを変更。
ラキウラ・トラックは、よく足元の整備された二泊三日のコースなのですが、これでは島の東側を小さく一周するだけなのです。西海岸まで行こうと思ったら、全行程10泊11日、「太ももまで泥に埋まる」というノースウェスト・サーキットの一部を歩くことは必須。しかし数日後から天気が崩れそうだという予報を前に、敢えて太ももまでの泥につかるほどの根性のないぼくらは、水上タクシーで半分島を横断し、そこから西海岸(メイソン・ベイ小屋)で一泊、同じ道を引き返して前日に水上タクシーで入ったフレッシュウォーター小屋で一泊、さらに東海岸の町まで徒歩で戻るべく、山を越えてラキウラ・トラックと合流しソーダスト小屋で一泊し、下山、という「スチュワート島3/4往復」計画に落ち着いたのです。
ぼくらが野生のkiwiを見たのは、入山初日の夕暮れ時、メイソン・ベイ小屋到着直前の午後9時ごろ。見つけたのはぼくらではなく、すこし前のほうを歩いていた女性が見つけたのを、ぼくらにも教えてくれたのです。登山道すぐ脇の森のなか、よほど静かに歩いていないと通り過ごしてしまいそうなくらいの音ですが、kiwiが虫を探すガサゴソいう音がしています。今回は、前夜のツアー時とちがってまだ陽の明るさが残っていたため、けっこうクリアに撮れましたよ~!それでも地面をほじくってばかりなので、あとで見てみたら、ほとんどお尻の写真でしたが…… それにしても太くて丈夫そうな足ですね。
小屋に着いたら、壁には「驚かさないためにカメラのフラッシュは焚くな」とか「kiwiから5mは離れておくこと」といったkiwi spottingの注意書きの看板が。訪問者ノートを覗いてみたら、この小屋に来た登山者の3分の1くらいの人がkiwiに出会えているみたいですね。個人ウォークでの確率と考えれば、かなりのもんです。
なんて調子で初日、二日目はほとんどフラットな道を楽しんで、山越えの三日目は太ももまではないものの、ちょっとでも気を抜くと靴が剥ぎ取られてしまいそうなmuddyな道に手こずり、最終日はこれまでの道とは一変!グレート・ウォークの充実整備っぷりに(かなりの区間で木道が設置されている)、まるで高速道路でも走っているような快適な気分で町まで下りてきたのでした。
道中はkiwi以外にも、FantailやRobin、ほんの数回だけでしたがkakaやParakeetも見ることができ、まさに「原生種の鳥たちの楽園」に相応しいトレッキングでした。
余談ですが、野鳥の撮影ってのはやっぱり難しいですね。。。
専門的な話になってしまいますが、広角と105mm単焦点しか持っていないぼくには人間の視界以上に寄せることができず、こういうときは相方の300mmズームがうらやましい限りです。しかしズームをしすぎても、暗くてシャッタースピードが遅くなり手ぶれするか、感度を上げまくって粗い画像になってしまうし。
ピントもオートではサーチしているあいだに逃げられてしまうから、マニュアルでピンポイントに合わせないといけないし。
まだまだ精進して、良い写真を撮っていきたいものです。
ちなみにスチュワート島での写真も、近日中にはPicasaにアップするつもりですので、よろしければ数日後にチェックしてみてくださいネm(__)m
というわけで、なんだかずいぶん端折ってしまった気がしますが、次回はダニーデン編で。
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